2024年7月19日(金)に、佐世保市のカフェ「RE-PORT」にてMeetupイベント「DRINK! EAT! TALK!」が開催されました。このイベントは毎回テーマを変えて、美味しいドリンクとフードとともに、ゲストと参加者が交流し楽しく新しい発見のある時間を過ごすミートアップイベントです。今回は佐世保市在住の方を中心に、大学生から50代まで幅広い年代の方にご参加いただきました。この記事では、イベント概要やハイライト、参加者の声など、当日の様子をお伝えいたします。目次・イベント概要・参加者からの声・一般社団法人REPORT SASEBO理事(兼 佐世保市役所文化国際課主査)中尾大樹さんの取り組み・株式会社CARTA 代表取締役 矢田部美里さんの取り組み・クロストーク・参加者からのLightning Talk タイム!・懇親会イベント概要今回のトークテーマは「心踊る、二足わらじな働き方」。コロナ禍を経て、リモートワークや副業、起業がぐんと身近になりました。働く場所や雇用形態にとらわれない働き方や、複数の仕事を持つなど、自分次第で働き方やライフスタイルを自由に選択できるようになりつつあります。自立して生きるためには、収入も大切。でも、自分の理想を追求するための仕事もしたい。そんな理想を実現するために、二足のわらじを履きながら、自分のビジネスを立ち上げたお2人にご登壇いただきました。ゲストトークでは、2人の起業に至るまでのストーリーや、「なぜ会社員/公務員と並行して起業を選択したのか?」「起業したことで叶えたいことは?」など、2人のこれまでやこれからの働き方についてお話しをお聞きしました。DRINK! EAT! TALK! in SASEBOイベントページ会場はゲストの中尾さんが経営するカフェ「RE-PORT」をお借りしました!参加者の声参加者のみなさんからは、「様々な人に会え、自身の価値観を広げることができた」「起業までの話や、就活の話が参考になった」「同じ佐世保にいても普段なかなか出会うことのない人との出会いがあった」という声をいただきました。また、ゲストにご登壇いただいた中尾さんからも「自分がやっている活動を改めて街の人に伝える場がなかなかなかったので、いいきっかけになった」というお話しや、「大学生にも話を聞いてもらえたことで、学生に活動に参加してもらうきっかけができた」というお話をいただきました。そんなイベントの様子を、ここから詳しくお伝えします!一般社団法人REPORT SASEBO理事(兼 佐世保市役所文化国際課主査)中尾大樹さんの取り組み佐世保市からのゲスト・中尾大樹さんは、市役所の職員をしながら、カフェやホテルを経営するまちづくりの法人を立ち上げました。中尾さんは佐世保市生まれ佐世保市育ち。大学進学で上京したあと、就職で佐世保にUターンし、佐世保市役所に就職。佐世保に戻ってきた時に街中で晩御飯食べたり、いろんなお店を知ったり、街の雰囲気を知っていくにつれ、「佐世保ってスペシャルな、他の街にはない風景がある街なのかな」と思うように。そこで、わたしたちの住む佐世保のよいと考える暮らし方(生活)を 自分たちで実践したり、実践している人たちをリポートする「RE-PORT」プロジェクトを立ち上げました。活動はイベントからスタート。その後イベントできるような場をつくるために、2015年に万津町にカフェ「RE-PORT」をオープン。万津町内に同じタイミングでオープンする店舗が増えてきたこと、熊本の震災があり、周辺のお店が一体となり売上を熊本に寄付する「万津マーケット」を開催。そこから、お互いを応援したり助け合いをするエリアマネジメント「万津6区」の活動につながっていきました。2022年には万津6区内にサウナのあるホテル「RE SORT(リゾート)」をオープン。古いマンションをリノベーションして作り、同じビル内には住民も住んでいます。エリアリノベーション「万津6区」の活動も継続しており、「佐世保朝市」のリブートや、自治会が所有している「万津町公会堂」をどう開いていくかを、自治体と話し合いながら決めていったりと、自分の場所だけではなくエリア全体、まち全体が面白くなるような活動をされています。株式会社CARTA 代表取締役 矢田部美里さんの取り組み福岡からのゲスト・矢田部美里さんは、会社員をしながら「地域の素材を使って香りをつくり、日本の情景を次世代に繋ぐ」ためのクラフトフレグランスの会社を起業。矢田部さんは東京生まれ、東京都育ち。都内大手企業に就職したのち、ライフスタイルの変化を機に宮崎県日南市の地域おこし協力隊として赴任します。外からの視点で日南市の魅力を発見した矢田部さんは、その魅力を伝えるために、日南市の重要伝統的建造物群保存地区(DENKEN)を舞台とした期間限定の祭典「DENKEN WEEK 」を開催。約5万人が訪れました。その時、県外や東京から多くの人が街を訪れ楽しんでくれる姿を見て、街の人が自分の街を再評価する姿を目の当たりにします。その体験が原点となり、日本の地域の魅力を伝えること、そして矢田部さんが好きな「香り」というテーマを組み合わせ、「地域の素材を使って香りをつくり、日本の情景を次世代に繋いでいく」ためのクラフトフレグランスの会社「CARTA」を起業しました。CARTAの第一弾商品・鹿児島県喜界島の珊瑚と柑橘を使ったルームディフューザーは、クラウドファンディングで目標金額を大幅に上回り、200万円以上の金額を集めました。その後も福岡の香りや京都の香りなど、その地域の素材を使ったオリジナルフレグランスを開発しています。クロストーククロストークタイムでは、司会の増田から「二足のわらじを履く原動力は?」「起業しようと思った時にまず何をしたのか?」「起業資金はどうやって準備したのか?」などの質問をしていきました。中尾さんは、「自分の街を面白くしていくにはどうしたらいいだろう?」と考えた時に、まずは街の面白さを伝えるフリーぺーパーを発行しようと考え、そのネタ集めのために仲間を集めて話し合ったところからスタートしました。そこからイベントを開催するようになり、さらにイベントを開催できる場所を作りたいと思いカフェをスタートさせたという、小さな思いから周りの人を巻き込みながら大きなプロジェクトに発展していったことをお話しいただきました。お店を始めるにあたっては、資金を出してくれる人がいたので始めることになったものの、途中で金額に大きな変更があり、急遽事業計画書を書いて銀行に借入するところからスタート。飲食店の経営も初めてだったため、オープンして数年は試行錯誤の繰り返しでした。それでも、「銀行からの借り入れを返さなければならない」ということも大きなモチベーションのひとつになったそうです。矢田部さんは地域おこし協力隊で宮崎へ移住した時に、地元の人から「どうせすぐに帰っちゃうんでしょ」と言われたことが悲しく、事業をすることでずっと地域と関わり続けていくという姿勢や、今では12地域の生産者さんと取引がある中で、生産者さんたちを裏切りたくないという気持ちがモチベーションにつながっているそうです。また矢田部さんの場合はモノを生産して販売するため、最初は自己資金で100万円を用意し、その後クラウドファンディングを実施し200万円を集め、その資金で商品開発をしていきました。クラウドファンディングで200万円を集められたことは、自分にとっても生産者さんにとっても大きな自信につながったとお話ししてくれました。参加者からのLightning Talk タイム!当日はゲストだけでなく、参加者からもLightning Talk発表の場を設けました。波佐見町で器のビジネスを展開する方や、「九州移住ドラフト会議」の運営をする長崎県立大学生など、飛び込みでご参加いただいた方も!参加者と相互で活動を知ることができ、刺激的な時間となりました。懇親会トークイベント後の懇親会では、フードケータリングに来ていただいたオラウータンカリーさんの美味しいフードと、HOBO Brewingさんのクラフトビールとともに乾杯!長崎県立大学の大学生がゲストと積極的に交流したり、地元で活動する中尾さんの活動のことを知らなかった人が興味を持って質問したりと、終了時間を超えて大変盛り上がった時間になりました。